Vol.006自邸「吉見の家」が完成致しました
お陰様で自邸「吉見の家」が竣工し、家族で新しい生活を始めました。これまでより起床時間は早くなりましたが、仕事に向かうまでのわずかな時間、早朝の庭で過ごすことが楽しみになっています。
吉見の家2階プランと木々の関係
①太陽にまっすぐなレイアウト。風、光、自然の美しさを楽しむために自然の恵みを取り込むためにいろいろな窓を配置しました。
②窓の近傍に宿る美しさ雑木の庭を作りました。四季のうつろいや光の変化を感じさせてくれます。
③そよそよと風に揺れ動く木の葉に囲まれたコンパクトで開放的な家です。心地よく”ソト”とつながる”ウチ”をデザインしました。
心地よくつなげる
自邸「吉見の家」では「いつまでも楽しく豊かに生きるための家」を目指し、様々な挑戦をしました。そのひとつが、ソト(四季を感じる庭・光・風など)とウチ(室内)をつなげる試みです。東西南北に開けた敷地の特徴を活かし、家族が集まる場は眺めの良い2階としました。南には、太陽の光と庭の緑を取り込んでくれる大きな木製の窓があります。断熱・気密性能に優れ、スタイリッシュな木製の窓です。窓の付近には6m程度の落葉樹を植えました。
東の窓は、キッチンに朝日を届ける外開き窓。窓を開けると、ガラス面で風をつかまえ室内に導いてくれる役割もあります。西には、夕日で黄金色に染まる田園風景を眺められるよう大きな窓をつけました。日除けのシャッターを採用し、植木で視線をコントロールする計画です。北の窓は、風の抜け道です。また北窓からの光には落ち着いた雰囲気があり、書斎などには適しています。
コンパクトに豊かに暮らす
「吉見の家」は、延べ床約30坪のコンパクトな住まいですが、広々と居心地のいい木の家に仕上がりました。ソトから取り込んだ庭の木々や光や風が、豊かな暮らしの場を演出してくれます。光や風などの自然エネルギーを活かす設計は、心地良い温熱環境と省エネの両立にもつながります。これはどんな敷地においても工夫できることと考えています。
暮らしの楽しみとして、心地いいと感じる素材を厳選しました。無垢の木の外装、漆喰や土佐和紙、徳島県産の杉フロア、職人の手しごとの跡が感じられる作り付けの家具、ヴィンテージの照明などです。時が経つほど味わい深く変化し、いとおしく感じられる家では、未来も私たちらしく暮らせることでしょう。プロとして、そして一人の住まい手として豊かな暮らしづくりを目指して参ります。
家と庭、併せて家庭。手づくりの庭についてはブログでもご紹介しています。