Vol.018【新しいモデルハウスに寄せて】 暮らし・考
小林です。
コロナウイルスの影響は大きく、人と人との繋がり方、接し方を変化させたと思います。私達も、建築計画やリフォーム工事の打合せ方、工事の進め方を模索しながらの一年でしたが、ご縁に恵まれ沢山の方との出会いがあり、家づくりやメンテンナスのお仕事をさせていただくことができました。感謝の気持ちで年末を迎えられることを幸せだと思います。
ずっと心地良くいられる場所
2014年に自宅兼モデルハウス『吉見の家』が完成してから、早くも6年が経ちました。パッシブデザインを活かせる空間構成や、魅力的で心地の良い素材選定、そして庭作りに挑戦したことが懐かしいです。
入居時小さかった子ども達の背丈も私達夫婦に肩を並べる程になりました。
間もなく着工する新しいモデルハウスは、家族が心温まる体験や楽しい時間、美しい瞬間を共有する場所であるよう想いを込めて間取りを考えました。長く大切にできるものを吟味し、暮らしの要望を整理してコンパクトに小さくまとめた木の家です。敷地に生まれた余白には植栽を施し屋外にも居場所を設けることで、ウチからソトへと暮らしの場が広がってゆくよう工夫しています。
日日是好日
幼い頃、ガラス張りの屋根の下で、家族が川の字になって星空を眺める家に憧れたことがありました。その頃は良くキャンプに行っていたので、楽しい思い出の影響かもしれません。
自然の織り成す美しい景色を生活の一部として愉しむことができたなら、豊かな心持ちで暮らせるのではないかと思います。土や木や風や雨といった日常の中にある美しいものたちに目を向けて、大切な家族の幸せを想いながら生きることはどんなに素敵でしょうか。
体に優しい家であること
冬温かく夏涼しい、そして居心地の良い家では体へのストレスが小さくなります。
ゆったりと体を休めることのできる優しい家は、心の充実にも一役買ってくれるものです。新しいモデルハウスでは、これまでの断熱性能をさらに高める挑戦をしています。
家族が幸せに暮らせる家づくり、その探求にゴールはありません。生涯チャレンジャーであり続けられるよう精進と研鑽を続けてまいります。
2020年12月
文・絵:小林大介